緑内障について
~緑内障って?~
よく耳にする“緑内障”。では、緑内障とはどんな病気でしょうか?
目の中には眼房水という水があり、その眼房水の産生と排泄が一定に保たれているので、眼圧が維持されています。
しかし、何らかの理由で眼房水が排出されにくくなると、眼圧が高くなってしまいます。
犬の緑内障は、眼圧の上昇と、それに伴う視神経細胞の死を特徴とし、急性の視覚喪失を起こす病気です。眼圧を調節できない場合、視覚を失ってしまいます。
犬の緑内障は、眼圧の上昇と、それに伴う視神経細胞の死を特徴とし、急性の視覚喪失を起こす病気です。眼圧を調節できない場合、視覚を失ってしまいます。
入ってくる水と、出て行く水が同じだと、溢れません。
しかし、入ってくる水よりも出ていく水が少ないと、溢れてしまいますよね。
眼房水の流れ
眼房水は毛様体で作られて、前眼房に流れて、眼から排出されます。
緑内障の目
眼房水が何らかの理由で外に排出できないと、眼圧が上昇します。
~原因は?~
原因は主に3つに分けられます。
1、先天性緑内障
生まれつき隅角に異常を有するために起こる緑内障です。
2、原発性緑内障
原因となる他の疾患が無く、原因不明の緑内障です。
遺伝的に緑内障が多い犬種もあります。
アメリカン・コッカー・スパニエル
シベリアン・ハスキー
バセット・ハウンド
スプリンガー・スパニエル
柴犬
などの犬種で多くみられます。
3、続発性緑内障
他の目の疾患が原因で起こる緑内障です。
白内障、ブドウ膜炎、水晶体脱臼、腫瘍などが原因として多いです。
生まれつき隅角に異常を有するために起こる緑内障です。
2、原発性緑内障
原因となる他の疾患が無く、原因不明の緑内障です。
遺伝的に緑内障が多い犬種もあります。
アメリカン・コッカー・スパニエル
シベリアン・ハスキー
バセット・ハウンド
スプリンガー・スパニエル
柴犬
などの犬種で多くみられます。
3、続発性緑内障
他の目の疾患が原因で起こる緑内障です。
白内障、ブドウ膜炎、水晶体脱臼、腫瘍などが原因として多いです。
~症状は?~
・角膜が白っぽくなる
・白目が充血する
・涙が多い
・激しい痛み、しょぼつき
・散瞳
・うずくまって元気が無い など
高眼圧は頭痛のような重たい痛みが続き、大変な苦痛となります。 また、視神経細胞は高眼圧の状態が続くと数時間でダメージを受け、失明することがあります。 慢性緑内障で高眼圧の状態が続いた場合は、眼球が拡大(牛眼)してしまうこともあります。
・涙が多い
・激しい痛み、しょぼつき
・散瞳
・うずくまって元気が無い など
高眼圧は頭痛のような重たい痛みが続き、大変な苦痛となります。 また、視神経細胞は高眼圧の状態が続くと数時間でダメージを受け、失明することがあります。 慢性緑内障で高眼圧の状態が続いた場合は、眼球が拡大(牛眼)してしまうこともあります。
~じゃあ治療はどうしたらいいの?~
緑内障は完治が難しい病気です。そのため、点眼薬や手術などにより、なるべく眼圧を低く抑えていくことが基本となります。また緑内障の治療は、治療により視覚の回復や維持が望めるものと、視覚の回復が不可能なものとで治療方針が異なります。
~点眼薬について~
緑内障の治療に用いられる点眼薬には、主に2種類あります。
① 房水の流出促進
→ プロスタグランジン製剤
② 房水の産生抑制
→ 炭酸脱水素酵素阻害剤、β-受容体遮断薬
目の状態によりこれらの点眼薬を選択して眼圧を低下させます。
~手術について~
内科的な方法のみでは維持することが出来ないことが多く、手術を選択する場合もあります。
緑内障の手術には大きく分けて2つに分けられます。
【急性緑内障の治療】
眼圧を低下させて視覚を維持することを目的とした手術です。
・レーザー毛様体凝固術
・ゴニオインプラント挿入術 など
【慢性緑内障の治療】
視覚を失った子に対して痛みの軽減や合併症予防のために行う手術です。
・眼内シリコンインプラント挿入術
・眼球摘出術 など
~レーザー毛様体凝固術~
眼球の外部から強膜を介して毛様体にレーザーを照射して、毛様体を破壊することにより房水の産生を抑制して眼圧を下げる手術です。
眼球の外側からレーザーを当てて、眼内の毛様体のみを破壊します。
~ゴニオインプラント挿入術〜
目の中に特殊なインプラントを入れることで、眼房水を外に排出することにより眼圧を下げます。
① 強膜を切開します。
② そこにゴニオインプラント(排水ホース)を入れます。
③ 排水ホースの長さを合わせます。
④ 目の中に排水ホースを入れて、固定します。
⑤ 最後に強膜と結膜を縫合します。
⑥ 横から見た図
~シリコンインプラント挿入術〜
視覚を完全に失ってしまった慢性緑内障の目に対して行う手術です。
シリコン製のボール(義眼)を眼の中に入れます。眼球摘出に比べ、侵襲も少なく、術後の負担も少ない手術になります。眼圧が再上昇することはないため、降圧剤の点眼の必要がなくなります。